超音波(エコー)検査
心臓は動いて機能するポンプです。CTやレントゲンで心臓の動きはわかりません。心臓の動き、弁の開閉、血液の逆流をチェックします。
妊婦でも安心して行える害のない検査ですから、気になったらその場で行うのが理想です。聴診器のように使用すべきと思っています。ですからわざわざ病院で予約しなくても当院で検査を受けることができます。私が救急外来で毎日使用してきた同じアイテムです。もちろん持病のフォローも行います。
血圧脈波検査
動脈硬化の程度を調べる検査です。両腕・両足で同時に血圧を測ります(写真)。痛みはなく所要時間は5~10分程度です。腕と足との血圧の時間差から血圧の波の伝わる速度を求めます。動脈が金属管のように硬いと速くなります。もしも動脈の途中に狭い箇所(狭窄)があればその先の血圧は低くなります(図)。
「人は血管から老いる」といわれていますから、老化の程度を同年代の平均値と比較することができます。生活習慣病のある方や、身内に脳梗塞や心臓病の人がいる方以外にも、下記の症状がある方も受けてみましょう。
- 間欠性跛行(はこう)のある方:
しばらく歩くとふくらはぎが痛くなって歩けなくなり、休むとまた歩けるようになる症状です。足の血圧が低いかもしれません。 - 肥満の方:
内蔵脂肪型肥満の人は、パンパンに膨らんだ脂肪細胞から炎症物質が常に出て、慢性炎症状態となっています。これが動脈硬化を加速させます。ウイルス感染も重症化しやすくなります。 - 歯周病の方:
これは口の中の生活習慣病です。噛むごとに菌が血中に入って慢性炎症状態となり血管を傷めます。実際、大動脈瘤の壁から歯周病菌が見つかったりします。定期的に歯もチェックしてください。