A Perfect Red 「完璧な赤」と言われている最も鮮やかな赤の色素はコチニールです。天然色素として化粧品や加工食品などに使われています。口紅はコチニールでないと出せない色もあるようです。昔のカンパリソーダもこの色素を使っていました。
コチニールは、ペルーなどが産地で、サボテンに寄生するカイガラムシを砕いて採取する色素です。ですから、わずかに虫の蛋白質が含まれています。口紅、アイシャドー、頬紅で知らない間に経皮感作します。でも、化粧品が合わないかなと思う程度で、気が付かないことも多いようです。そして、コチニール色素を含んだ加工品を食べたときにアレルギーが起きます。たぶん患者はほとんど女性です。ハム、ソーセージ、赤色のお菓子、紅まんじゅうなどに使われている日本の食用のコチニールは精製度が高いので、フランス製の赤いマカロンなどの外国の食品に注意が必要です。
食べ物以外が原因の食べ物アレルギーは、他にもあります。
・シラカンバ花粉 →リンゴ、モモ、大豆
・ハンノキ花粉(スギ、ヒノキと同時期) →生の果物(リンゴ、モモ、サクランボ、メロン、スイカなど)
・ラテックス(天然ゴム) →バナナ、アボカド、栗
・ネコの飼育 →豚肉
・マダニ咬傷後 →牛肉、豚肉、羊肉
・クラゲ刺傷後 →納豆
などです
クリニックでは今、サボテンが小さな花をつけています。