カフェイン ―子供のエナジードリンク―

脳が活動した後には、アデノシンというゴミが溜まります。これが眠気を引き起こしますが、カフェインはアデノシンと構造式が似ているので、アデノシンの作用の邪魔をして脳の覚醒状態を維持します。決してカフェイン自体に覚醒作用があるわけではありません。カフェインが切れたときにものすごい疲れが出て、またカフェインを摂取するという悪循環になると、どんどんとゴミが溜まっていきます。アデノシンはレム睡眠中(夢を見ているとき)に掃除されます。レム睡眠中は、脳が体に指令を送る必要がないので、脳は脳のためだけに働けばよく効率よくゴミの処理や記憶の整理そして定着ができるわけです。ですから、受験勉強中はカフェインで徹夜するのではなく、寝て夢を見たほうがよいでしょう。私は小学生の頃は夜8時に寝ていました。土曜日だけは「8時だよ全員集合」を観てよいことになっていたので夜9時に寝ていました。

コーヒーには1杯約50㎎のカフェインが含まれています。ティーンエイジャーは、一日のカフェインの摂取量は(体重kg×2.5)mgが安全とされています。体重50kgなら125㎎となります。コンビニで簡単に買えるエナジードリンクの中には1缶145㎎含まれているものもあるので注意が必要です。成分表示は100ml当たりで表示されているので、350㏄ならば3.5倍することを忘れないでください。エナジードリンクは高カロリーですから、過剰摂取すると肥満になります。また、エナジードリンクを全く摂取しない子供と比べてADHDの傾向が高まることがわかっています。反抗期だと片づける前に、カフェインを摂りすぎていないか確認しましょう。