心当たりのない体の片側の痛み ―そこに湿布を貼る前に―

腰痛だと思って湿布を貼り、ぶつぶつができても湿布かぶれだと思い込んでいた人がいます。

帯状疱疹の初期は、皮疹が出る前に痛みだけが数日間続くことがあります。2014年に水痘ワクチンが定期接種となってから、水痘ウイルスに出会って免疫が刺激される(ブースター効果)こともなく、コロナ禍のストレスも加わり、若年者(※)にも帯状疱疹が増えている印象があります。早期発見・早期治療が帯状疱疹後神経痛を防ぐポイントにもなります。90%の日本人は、水痘ウイルスを体のどこかの神経節に持っていますから、心当たりのない体の片側の痛みが出たときは、皮膚をよく見て、異常があればすぐ診察を受けましょう。

(※)アメリカで実施されていて日本で実施されていない「大人の定期予防接種」には、破傷風、百日咳、麻疹(はしか)、流行性耳下腺炎(おたふく)、子宮頸がん等(ヒトパピローマウイルス)、帯状疱疹などがあります。