再発を繰り返す人は、唇にぶつぶつ(水疱)ができる前に、ピリピリ、チクチク、ムズムズなどの予兆がわかるので、6時間以内に常備しておいた抗ウイルス薬を内服します。治療は1日間で保険適応です。自分で治療の判断をするのでPIT(Patient Initiated Therapy)とも呼びます。病院に受診したときにPIT用を併せて処方してもらえば、結果的に財布にもやさしくなります。口唇ヘルペス(単純疱疹)を起こすのは単純ヘルペスで、帯状疱疹とは別のウイルスです。ワクチンはありません。でも帯状疱疹と同じように神経根に潜んでいるので、再発するときは左右どちらかです。唇の両側にたくさん小水疱が並ぶのは、リップクリームなどによる皮膚炎(かぶれ)の可能性が高いです。ヘルペスウイルスは体から離れても3時間は生存します。口唇ヘルペスができているときは、頬ずりやキスは我慢して、食器やタオルは共用しないようにしましょう。
単純疱疹(再発) 口唇ヘルペスの予防治療 ―1 day treatment―
2022年2月15日