骨粗鬆症の検査を始めました ―骨の量と質-

手のレントゲンで検査します。もちろん予約なしでその場で結果がわかります。被ばく量が少ないのが利点です。定期的に自分の骨量をチェックしましょう。
骨を鉄筋コンクリートでイメージすると、「骨量」がコンクリート(カルシウム)、「骨質」が鉄筋(タンパク質)となります。骨粗鬆症の治療によって骨量だけ改善すると、硬いけど脆い「陶器」の骨になってしまいます。大腿骨骨折を起こしたときに、通常折れる部位ではなくて、レントゲンで一見丈夫そうに見える箇所が折れます。非定型大腿骨骨折といいます。救急医の頃、整形外科の先生から、「ビスフォスフォネート製剤を何年間服用していますか?」とよく尋ねられました。ですから骨質も重要です。衝撃に対して「しなり」を保つことです。高齢者はタンパク質が不足しがちです。意識的して摂るようにしましょう。
開院1年、あっという間でした。年末年始に発熱外来の勤務もあり、録画しておいた「芸能人格付けチェック」をみて初笑いしました。でも途中の番宣で気づいたのですが、観ていたのは去年の番組でした。

熱中症 ―熱いのか暑いのか―

熱に中(あた)ることです。皮膚からの気温の情報は、2つの経路を通って脳へ伝わるそうです。夏の季節、一つの経路は「熱い」という温度の情報を脳に伝え、もう一つの経路は「不快」という情報を伝えます。その結果、「熱い+不快=暑い」となるわけです。脳が周囲の環境を「不快」であると判断すれば、発汗による「自律性」の体温調節や、その場から逃げ、服を脱ぎ、水分を摂るといった「行動性」の体温調節をします。もし、認知症となり、「不快」と感じる経路が障害されると、「熱い」ことはわかっていても、適切な行動を起こさなくなります。ダウンを着ていても平気で、冷房をつけようと思わないのです。周囲のストレスに対して身体が反応することは、生きるための防衛反応です。その強さとタイミングが適切ならば有益ですが、不適切ならば有害となります。五感からの情報を「不快」と感じる経路は、身体と心をつなぐ回路とも言えます。閉所恐怖症、パニック障害、PTSD、心因性発熱などは、ある情報に対してこの反応が過敏であるためと思われます。

食物以外が原因の食物アレルギー ―口紅と赤い食べ物―

A Perfect Red 「完璧な赤」と言われている最も鮮やかな赤の色素はコチニールです。天然色素として化粧品や加工食品などに使われています。口紅はコチニールでないと出せない色もあるようです。昔のカンパリソーダもこの色素を使っていました。

コチニールは、ペルーなどが産地で、サボテンに寄生するカイガラムシを砕いて採取する色素です。ですから、わずかに虫の蛋白質が含まれています。口紅、アイシャドー、頬紅で知らない間に経皮感作します。でも、化粧品が合わないかなと思う程度で、気が付かないことも多いようです。そして、コチニール色素を含んだ加工品を食べたときにアレルギーが起きます。たぶん患者はほとんど女性です。ハム、ソーセージ、赤色のお菓子、紅まんじゅうなどに使われている日本の食用のコチニールは精製度が高いので、フランス製の赤いマカロンなどの外国の食品に注意が必要です。

食べ物以外が原因の食べ物アレルギーは、他にもあります。
・シラカンバ花粉 →リンゴ、モモ、大豆
・ハンノキ花粉(スギ、ヒノキと同時期) →生の果物(リンゴ、モモ、サクランボ、メロン、スイカなど)
・ラテックス(天然ゴム) →バナナ、アボカド、栗
・ネコの飼育 →豚肉
・マダニ咬傷後 →牛肉、豚肉、羊肉
・クラゲ刺傷後 →納豆
などです

クリニックでは今、サボテンが小さな花をつけています。